1人が本棚に入れています
本棚に追加
「ねぇ、あなたなんか顔色良くないわよ。具合悪いの?」
「ん?あ、あぁ、そ、そんなことないよっ。何を言っているんだい。気のせいじゃないかなぁ。は、はははぁ。」
とりつくろうのがやっとだ。
「そういえば思い出した。ねぇ、あなた知らない?無くなってるのよ。」
と妻が言う。
ドキドキ、ドキドキ、ドキドキ・・・
「何?何が?」
必死に俺は平静を装った。
だがこれはもうダメだ。ついに来た。もはやこれまで。終わった。ぐは・・・。
「あのね、期限が切れてたイチゴのショートケーキが無くなってるのよ。もしかしてあなたが棄ててくれたの?」
ぇ。
期限が切れている・・・。
俺、食べたぞ・・・。
「ねぇ、あなた本当に大丈夫?やっぱり顔色悪いわよ。ちょっと横になって休んだら?」
俺は今、おとずれた腹痛で具合が悪くなり、心拍数も上がり始めていた。
あぁ。苦しい。
この胸のドキドキを
俺は抑えられずにいた・・・。
ゴメン、俺が悪かった…。 完
最初のコメントを投稿しよう!