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2 うるせぇ!
「どうした?」
イケメンの陰からこれまた違ったタイプのガタイのいいイケメンが出できた。男らしく太い眉毛に力強い目をしたマッチョイケメン。よく日に焼けていて、やんちゃそうだった。わたしの関わりたくないタイプ。早くあっちいけ!
「伯符……あの娘、ひとりで追っ手を倒してしまった……」
「小喬じゃねえか!」
え? しょうきょう? 誰?
後ろを見ても倒した男どもと美人しかいない。
ん……わたし? わたしのほうを見てる?
「じゃじゃ馬だとは聞いていたが、かなり強ぇーな! どうだ? 嫁取りに乗り気でなかったが、興味を持ったか?」
「あぁ」
は? 馬?
「大喬、小喬、諦めろ。お前らはもう俺達のものだ」
え? だいきょう? マッチョはわたしの後にいる美人を見つめている。
えっと……確認しよう。
わたしがしょうきょう? 後ろの美人がだいきょう?
…………わたしはしょうきょうさんって言う人の身体に入ったのか……? でもさっき、だいきょうさんは『えん』って呼んでたような……?
そして、だいきょうさんとしょうきょうさんはあの人たちのもの……? だいきょうさん美人だものね……。
…………やっべ。
さっき言ってた捕虜ってやつ?
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