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宴の準備を手伝わされ、着物風のお洒落な服に着替えさせられた。アクセサリーもいっぱい付けられた。
……鏡を見ていて思う。
小喬さん、めっちゃ美人!
お姉さんも美人だけど、負けず劣らず美人!
色が白くて綺麗な肌。大きな目に長い睫毛。血色のよい赤い唇。腰まである長い黒髪はさらさら艶々。出るところは出ていて、引き締まっている抜群のスタイル。
え? 女神?
目元と雰囲気はわたしに似ている気もするが……。いや、厚かましいか……。
……小喬さん、すみません。中がおバカな女子大生になってしまって……。すみません。
宴まで少し時間があったので、しょうきょうさんの事についてだいきょうさんに教えてもらった。不審に思われないよう、追手から逃げる途中で転んで、軽く記憶を失くした設定にしている。
きょうとは姓のことで喬と書くらしい。大喬さんに漢字を教えてもらった。
大喬さんは小喬さんのお姉さんで、一つ上の十八歳。わたしと同じ歳だけどしっかりしてる。
大喬さんの名前は靚。小喬さんの名前が婉。
みんなは大喬とか小喬って呼ぶ。わたしの名前が喬香だから、たいして違和感はない。
マッチョイケメンは孫伯符様。
王子イケメンは周公瑾様。
公瑾様は伯符様の弟分(誕生日が少し遅いらしい)で、二人とも二十五歳。仲が良くて、力を合わせると金属も切れるほど、かた~い絆で結ばれているという。
……。
中二感が漂うんだけど。
イケメン二人は、大喬さんと小喬さんたちが住んでいた皖ってところを攻め落とし、街の者は捕虜になったらしい。
はぁ、初めからつらっ……。
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