1 まぶしっ!

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 願いはむなしく、容易く捕まってしまった。  護衛の役立たず!   美人は縄をかけられてしまい、次にわたしに縄がかけられようとしていた。    これ、やばいやつ? 売られる? ここに来ていきなり売られるの?  両手を後ろで掴まれた。痛い! 触るな! 「やめて! 一体何なんですか!」 「暴れるな! お前らの街はもう落ちたんだよ。お前らは今から捕虜だ」  男たちに指示を出しているリーダーぽい人が言った。 「……ほりょ……? 捕虜!?」 「大人しくしておけば、危害は加えねぇ。そういう命令だ」 「……やだ……やだやだ!」  捕虜なんかまっぴらごめん。 「こら、暴れるな! 静かにしろ!!」 「やだやだやだややだやだ!!」 「このアマ……」  リーダーっぽい男が殴りかかってきた──!  これだから男は嫌い! すぐ力で解決しようとするんだから!  目を閉じ歯を食い縛ろうとした。が、目は閉じられず、殴りかかってくる男の動きを捉えていた──。    ──わたしの体は男の拳を避けた!  わたしが避けたせいで、殴りかかったリーダーっぽい男の拳は、わたしの後ろにいた男に当たった。    敵はまだ何人かいた。が、怯むことなく体が勝手に動いて、どんどん敵を倒していく。    この体、すごい! わたし、強い! ひやっほぅ!!! 男なんてボッコボコにしてやる!    あっという間に全ての敵を倒してしまった……。    美人の縄をほどいて逃げようとしたその時、さっき会った王子イケメンが馬上で唖然とこちらを見つめていた──。
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