序章。

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序章。

職場放棄の①雑記 あんたが神様?……とんでもない、あたしゃ神様ですだよ? いや、失礼。まあ現在進行形では、 『無断で職場放棄中』 の創造神でありますが……(てへぺろ☆ まあ、そのうち【追手】が放たれる事でしょうがまあ、仕方がない。もう限界です。休みが欲しいです。確かに【労働条件】をきちんと精査せず、 『求む!新たなる創造神、我こそはと思う新卒神 (卒後五年以内の中途採用あり) 諸君!新たなる世界を思うがまま、あなたの手で幾らでも作り出せます!(ウッハウハのハーレム展開も!?)今なら即☆日☆採☆用☆!(キラん☆)今日から君も、光り輝く最高神!』 なんて煽り文句に惹かれて飛び込んだこの求人 (神)広告、冷静に考えればやばいよねって言う。 ……あの面接官も、かなり胡散臭かったよな。けどね、緊急避難的な意味で仕方なかったわけ。あの時はこっちも、消滅するかしないかの瀬戸際だったし。 別にね、創造神なんて大袈裟なジョブじゃなくてもよかったわけ。就職難の昨今、ようやくありついたとある世界の管理人、いわゆる『世界神』の補佐、『従属神』見習いにありつけただけでもめっけもの。 喜び勇んで神様 (仮)〜って感じで赴任し、バリバリキャリアをスタートさせてすぐ、まさか【職場 (世界)】がドッカン、崩壊するなんて、アカシックレコードにも書かれてはいまいて……但し、実際に問い合わせはしていない。 閲覧権限ないし、許可もらうのにどんだけ神力もっていかれるか、わかったもんでもないしね。 ……私みたいな弱輩神様未満、目的の情報に届く前に消滅確定だろう。で、当然のことではあるけれど、神界から別世界の転移って、それなりに力を消耗するわけね。逆もまた然り。 その神力を高める手段は、属する世界の『繁栄・拡張・安定化』と言った、各種仕事をこなす事で得られ、少しずつ消耗分を補填し、備蓄分を増やしていく。実際のところ、そう単純にはいかないわけで、仕事をこなすことにも、ごく僅かではあるが神力を消耗する その仕事が非効率であればある程消耗は激しく、下手をすれば自転車操業。得られる神力より出て行く神力の方が上回ると当然、神は少しずつ衰えていく。 世界勤務の神様、の死因、第一位。【過労による衰弱、消耗】である。 ……って言うか、ほぼほぼソレしかないんだけどね。神の死因なんて。私みたいな間抜けな死に様晒しかける、って言うのは例外中の例外……だよね?……テスヨネ?そうだと言ってよ神様ぁ〜。 はい、わたしゃおマヌケな神様、未満です、どうもありがとう。 仕事の効率、最適化は命の次に大事。そしてうまく世の中渡りつつ、ゆくゆくは属する世界のトップ『世界神』の後継者、或いはその世界を構成する主要素を司る【基幹神】辺りまで出世することが、まあ一般エリート神の道、なわけよ。 なんで私ってば、精霊コース選択しなかったんだろって、いまだに後悔してる。 で、就職の為にその世界に転移、神力がろくに回復してないうちに、世界崩壊。緊急避難で神界に出戻りを果たした私に、最早自身を維持するだけの力なんて……って感じで悲壮感丸出しの、存在が透けてる(物理的)私に、例の求人 (神)広告の魔力に打ち勝つ術は、なかったのよ。 一応、告白しておくけど、創造神のお仕事、嫌いってわけじゃないのね。むしろ始めた当初、 『これが、これこそがアタシの生きる道っ!(どやぁっ)』 って、爆破背景をバックにして腰に手を当てて、暑苦しいくらい熱血してた時期が、私にも確かにありました。 今思えば、それこそが罠、だったのよね。
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