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「とりあえず、ここ出ましょう。そんで、ゆっくりお話聞きますから。」
男子高校生はそう言うと、私の腕を掴んだままホームを後にした。
私たちは、階段を昇ってすぐの所にあるコーヒーショップへ入った。
「何飲みますか?俺がご馳走します。」
さすがに年下の子に支払わせるわけにはいかない。私は慌てて鞄から財布を取り出した。
「い、いいです。私が払いますから。」
「ここは俺に出させてください。男に恥かかせないでくださいよ。」
男子高校生はそう言ってカフェラテを注文した。
「じゃ、じゃあ私も同じで…。」
結局、そのままご馳走してもらうことになった。
カフェラテを受け取り、私は男子高校生の後ろを歩いた。二人で席に着くと、男子高校生はゆっくりとカフェラテを一口飲んだ。
「もう、あんなことしないでください。」
男子高校生は淡々と言った。
「あなたはそれで気が済むかもしれませんが、残された人の身にもなってください。家族や友人、いろんな人があなたの死で一生苦しむことになるんです。分かってますか?」
男子高校生は、少し強い口調に変わった。私は少し驚いた。
「一体何があったんですか?俺で良ければ話聞きます。」
そして、男子高校生は今度は急に優しく寄り添うように私に言った。
不思議と私は、この見知らぬ男子高校生に全てを打ち明けようと思い始めた。
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