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「おひさま会の実態調査、会員と元会員のデータベースを検索のちに隠れ被害者がいないかの調査、これは会員らの家族に子供がいたかどうかのチェックと彼らが無事に成人しているかの確認が必要。で。どこを担当したいの」
一気に述べられた業務は意外にも完璧で、赤城は「お、おう、まあ……おひさま会、かな」としどろもどろな返事になった。
だが赤城がテキトーに選んだおひさま会の調査と聞いた紬は、眉が本来あるべき額を釣り上げた。
「だめだ。それはわたしが調べる」
「え、なんで」
「理由なんかない。他は任せる」
そうとだけ言い放って歩き出そうとする紬の肩に、手を伸ばした。
「ちょっと待てって、なんなんだよさっきから。申し送りの時からお前なんかおかしかっただろ。ぼけーっと被害者の顔を眺めてたし。なんなんだよ、害者と知り合いか?」
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