CLOSER 事件No.3 「箱庭遊戯」

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 まさかな、と口にしたのだが掴んだ肩がわずかに、びくりとした。 「……離せ」  赤い髪の向こう、表情はわからない。 「え、あ、わるい」  下手すればセクハラだよな、と軽い口調で続けようとしたが紬は振り返りもせずに足早に建物の端へ向かって去っていった。 「……なんだ、あいつ」  生理かな。  そんなふうに思って赤城は元来た方、コントロール室へと踵を返した。
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