CLOSER 事件No.3 「箱庭遊戯」

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□  じりじりと焦げる。  文字どおり、焼けるような陽射しを窓から感じながら亜豆は狭い一室で紙の束を広げていた。  横浜少女誘拐事件、と書かれた箱の中から取り出された大量のフォルダーがデスクに積み上がっている。  カチャリ、とドアが開いて時宗が似たような箱を手に顔を見せた。 「広げたね。とりあえず、床に置いておく?」  資料から顔を上げた亜豆がああ、と頷いた。
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