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「リアルだね、さすが」
「悲しい現実だけど、僕の場合は。まあ牧村沙知の父親が僕と同じとは限らない。もう少し当時の資料から分かることもあるんじゃない。残りも持ってくるよ」
積み上がった箱にポンと手を乗せて、時宗は再び箱をとりに部屋を出ていった。
最後のページまで進んだ亜豆は、別のフォルダーを手にした。
捜査員の名前と、日付。
「これが誘拐事件になった電話か……」
一本の通話がそこには記録されていた。
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