4. 結婚とは

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4. 結婚とは

結婚について、友人に相談した。 「宇宙の衝突だよ」 大げさな。 「君たちの場合、SF宇宙とメルヘン世界がひとつ屋根の下に入るんだ」 なるほど。 天地創造級の難事業か。 「まれに、『結婚しよ』、『うん』で成立する世界線もあるけどね」 (110文字) -------------------- 【作者註】 結婚とは、価値観の違うふたりが一緒になって人生を歩もうとする意思表示です。 結婚後も同居しないとか、一緒に暮らしているけれど籍は入れていないとか、色々あるので大雑把な表現でまとめさせていただきました。 生まれも育ちも、考え方も、価値観も、趣味嗜好も違うのですから、一度の衝突もなしに関係が続くなんてあり得ない話ですね。 私が結婚する前後に、会社の先輩方にいただいたアドバイスも様々でした。一言でまとめると、「大変だぞ」ということでした。 おそらく私に一番効いたのは、次の一言です。 「結婚するのは大変だっただろ?」 「はい」 「離婚ってのはな、その4倍くらい大変なんだぞ」 バツイチの方のアドバイスだったので、神妙に伺いました。 価値観の違うふたり、つまり別世界の人同士、というニュアンスを出す言葉を探すのに苦労しました。 以下はメモに残っていた、出だしの候補です。 ・友人に聞いた。 ・結婚とは? ・友人に結婚の相談をした。 どれでも良さそうですが、書いている時は真剣に悩みました。 「銀河の衝突」  かたや(SFの)宇宙、かたや(メルヘンな)宇宙をひとつに統合しよう(まとめて一箇所に放り込む)って話だ。  「結婚って大変なんだな」  天地創造にも似た大事業よ。  「まあ、あいつらみたいに、好きです・ハイ、で結婚する奴らもいるけど」
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