7月1日、晴れ

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 磯貝さんのサンダルがペッタペッタと、臆病者を嘲笑うかのような情けない音を立てる。  圭は静かに闘志を燃やしながらその音を見送る。否、送る。  彼の言う通りだった。  圭が一番恐れていたのは自分が傷付くこと。障害を盾にし、そこから逃げていたことに気が付いた。  恋愛なんて元々、誰もが傷付くリスク承知で挑むものだ。そこに障害の有無は関係無い。  磯貝さんは自分を障害者として扱わず、同じ人間として熱いエールをくれた。そしてその言葉は確かに圭の心に火を灯した。  夜。圭は劇場版『テニス探偵』のチケットを2枚予約した。
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