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え・・・、可愛い。
でも部屋間違えてる。教えてあげないと。
僕はインターホンの通話ボタンを押す。
「あのー、部屋、間違えてますよ」
『え?えっと、砂原真さん、ですよね?』
僕は通話ボタンを押したまま固まってしまう。
「え、何で・・・名前・・・」
『あ、よかった。えっと、誕生日プレゼント、です』
彼女はそう言うと手に持った袋をちょっと上げる。
「た、誕生日・・・な、なんで?」
僕は声が震えてしまった。
『あ、ごめんなさい。怖いですよね、急に。・・・知り合いから砂原さんが誕生日って聞いて』
そう言うと彼女はプレゼントの袋が何なのか僕に見えるように、カメラに近づける。
知り合いから聞いてプレゼントなんて持ってくるだろうか。それにどれだけ考えても彼女を知らない。・・・だが持ってきたプレゼントが有名な和菓子屋さんの袋なのだ。甘党の僕からするとめっちゃ欲しい。
『どう?欲しくないですか?これ、結構高いんですよ』
「欲しいです、けど!でも、僕は君のこと知らないですし、そんな人からは受け取れません。すいませんが」
正直欲しいが断ろうとしたのだが、
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