8月13日【夜】

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 え・・・、可愛い。  でも部屋間違えてる。教えてあげないと。  僕はインターホンの通話ボタンを押す。 「あのー、部屋、間違えてますよ」 『え?えっと、砂原(さはら)真さん、ですよね?』  僕は通話ボタンを押したまま固まってしまう。 「え、何で・・・名前・・・」 『あ、よかった。えっと、誕生日プレゼント、です』  彼女はそう言うと手に持った袋をちょっと上げる。 「た、誕生日・・・な、なんで?」  僕は声が震えてしまった。 『あ、ごめんなさい。怖いですよね、急に。・・・知り合いから砂原さんが誕生日って聞いて』 そう言うと彼女はプレゼントの袋が何なのか僕に見えるように、カメラに近づける。  知り合いから聞いてプレゼントなんて持ってくるだろうか。それにどれだけ考えても彼女を知らない。・・・だが持ってきたプレゼントが有名な和菓子屋さんの袋なのだ。甘党の僕からするとめっちゃ欲しい。 『どう?欲しくないですか?これ、結構高いんですよ』 「欲しいです、けど!でも、僕は君のこと知らないですし、そんな人からは受け取れません。すいませんが」  正直欲しいが断ろうとしたのだが、
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