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・・・ほんとにご近所さんだったのか。
声を掛けたかったが、まだお礼の品を買っていないから急いで買いに行く。
そして結構いいチョコレートを見つけ、喫茶店へ戻ると、さっきまでは焙煎のためにドアを開けていたようだが、今は閉まっている。でも営業はしていて、OPENの札が掛かっている。
もう1度髪の毛を整えて、ドアを開ける。
カランコロンと音を鳴らして入るとコーヒーのいい香りが漂う。お客さんはお婆さん一人だけで、南凛々花はその人と話をしている。そして目が合い、今僕の存在に気付く。
「あ、すいません。いらっしゃいませ。お好きな席にどうぞ」
あれ、何か昨日と感じが違う。ポカンとして突っ立ったままの僕に彼女は怪訝な顔をする。
「お好きな席にどうぞ?」
「あ、ええっと」
好きな席と言われると困る。
この喫茶店はドアを開けて右側にテーブル席3つでドアの真正面がカウンター席で椅子が4脚。
お婆さんはカウンター席の1番右の席に座っている。僕はその席から1つ空けて座る。そしてお婆さんと目が合い僕は小さく会釈すると、お婆さんはニッコリとして僕に話しかける。
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