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「去年、私は店の常連で凛々花ちゃんと知り合いになったの。その時に私はまこちゃんの話をしたら、凛々花ちゃんは『その人知ってます。神様みたいな人ですよね』って言ったの」
「・・・神様?えっと、僕の話だよね」
「ええ、もちろん。まこちゃんが困っていた人を助けたところを凛々花ちゃんが見たそうなの」
そこまで言うとばあちゃんはニッコリ笑う。
「人助けをしたって聞いたときすごく嬉しかったわ。まこちゃんは私にとって自慢の孫よ」
「僕は別に大したことは・・・」
「謙遜ね。でもそれも、まこちゃんの良いところ。で、その後も凛々花ちゃんはまこちゃんを偶に見かけたことがあったけど話しかけることが出来なかった」
だからね、とばあちゃんが続ける。
「私が一肌脱ごうと思ったの。『来年はまこちゃん20歳だから私と凛々花ちゃんと3人でお酒を飲みましょう』って提案したの。私はキューピット役を買って出たの」
でも僕が20歳になる前にばあちゃんは入院してしまい、そのまま癌で死んでしまった。
「それで、気づいたら天国なんだもの。心残りが山程あるでしょう?戻して〜!って願ったらびっくり。凛々花ちゃんに憑いたんだもの」
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