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僕らは手を繋いで凛々花の家に向かう。
そういえば、と凛々花が言う。
「真さんの友達は誘わなくていいんですか?」
と、聞いてきた。
「あ〜、悟?誘わなくていいよ。2人でごゆっくり〜。って言ってたから」
凛々花には柔らかく伝えたが実際には『行かねーよ!どうぞ2人でごゆっくり!』と若干キレ気味で言われた。
「え?あたし達が・・・付き合っている事、知ってるんですか?」
付き合っている。まで少し間があった。言い慣れてないんだろうな〜、可愛い。
「うん、知ってるよ。凛々花もマスターと千代さんに伝えたんだよね?」
「そうですね。喜んでくれてました」
マスターと千代さんの喜ぶ顔が目に浮かぶ。
僕は凛々花の手をギュッと握って彼女を見る。
「僕は嬉しいよ。凛々花にとって大切な人達に僕らが付き合っている事を伝えてくれたからね」
「あたしも嬉しいです。真さんも友達に伝えてくれているから・・・」
僕が思っていることが伝わったようだ。大切な人達に交際を伝えるということは、それぐらい真剣なんだということが。
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