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僕らは付き合いだしてからはお互いの家を行き来するようになった。そして凛々花の家に到着し、お邪魔する。
凛々花がドアを開ける。
「どうぞ」
「お邪魔しま〜す」
廊下を少し進むとキッチンがあり、凛々花はそれじゃあ早速作りましょう、とキッチンで梅酒に合う料理を用意し始める。僕は彼女の隣に並んで聞く。
「僕に何か出来ることある?」
「それじゃあ、冷凍庫に鶏肉入ってるので取ってもらっていいですか」
「了解。何作るの?」
「焼き鳥です。串には刺しませんけど」
「焼き鳥!だからネギ用意したんだね」
僕は冷凍庫から鶏肉を取り出し、同時にフライパンも用意する。
「ありがとうございます」
僕はネギを切っている凛々花の手元を見ながら話しかける。
「ねぇ、そろそろ敬語やめようよ。なんか距離感あるじゃん」
僕はそう言うが凛々花は作る手を止めずに話す。
「距離感・・・。あるかもしれませんが、あたしにとって真さんは神様なので」
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