8月13日【夜】

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「うん。届いてるよ、ありがとう」  今僕の目の前にはダンボールの中に大量に物が詰め込まれている。母親が誕生日プレゼントで送ってきてくれた。そして今はお礼の電話中。 「けど・・・、なんかお菓子多くないか?」  ダンボールの半分程をお菓子が占めてる。 『あら真、お菓子好きじゃない。だから誕生日ケーキの代わりに、と思って』 「はぁ、まあ、ありがと」  確かにお菓子は好きだから有り難く受け取る。 『あ、そうそう。チョコ入ってるんだけど、それは冷蔵庫に入れてね。溶けるから』 「分かってるよ。・・・なんか、ばあちゃん思い出すな。なんでもかんでも冷蔵庫に入れてたっけ」 『そうそう。「こんなもの外に置いてたら溶けるわよ!」ってね。飴なのに』 「あはは、そう!懐かしい。ばあちゃんに会いたいな・・・」  明るくて可愛らしいばあちゃんだった。でも去年死んじゃったのだ。 『・・・そうね。真が20歳になるまでは絶対に生きるって言ってたのに。一緒にお酒飲むから、って』 「そうなんだ。知らなかった。一緒に飲みたかったな」 『結構強かったわよ。おじいちゃんと飲んでたとき、おじいちゃんを酔わせたんだから』
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