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未来に向かって!
「なぁお前ら。夏休みで暇だろ? 日曜日花火大会に行こうぜ!」
カナメの家でゲームをしていた二人に、帰ってきたタクミは開口一番そう言い放った。
「今日俺は有力情報を掴んだ! なんと俺の元カノ 福子さんが、日曜日にクラスの友達と花火大会へ行くらしい!」
「カナメの兄ちゃん、この前失恋したばっかなのにめげねぇな」
「俺は過去を振り返らない男なんだよ!」
「年齢=彼女いない歴のくせに、何人元カノいるんだよ。そういうの妄想こじらせ男って言うんだぞ」
「黙れカナメ! いいか、今から『弟たちを花火大会に連れていったら偶然福子さんと運命的な出会いをしちゃった大作戦』の概要を伝える!」
「カナメの兄ちゃん『大作戦』って言ってる時点でそれ『運命的な出会い』じゃないぞ」
「シンゴ。小1でそんな屁理屈こねてると、普段着が『短パン+蝶ネクタイ』一択になるぞ? それより今ならコンビニ限定『マンゴーかき氷』付けてやる! どうだ、花火大会行くか?」
「行くー!」
カナメとシンゴは元気よく声を揃えた。
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