自動人形の夢の先

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自動人形の夢の先

 人は夢を見るのよと、唐突に彼女は言った。空想にあふれたものや、生きる世界と地繋ぎのもの、様々な夢を見るのだという。もし自分達のような存在であっても夢を見ることが出来るのなら、一体どんな夢だろうと。ふたりはそう夢想する。  人の心を持たぬと言われた自分たち自動人形。  それならば、ふたりここで一緒に居たいと思うこの気持ちは一体なんなのだろう。  その答えを出してくれる人は誰もいないけれど、自分と姉のリディの中にあればいい。  次に目を覚ますその世界は、自分たちに優しい世界であればいい。  ふたり手を重ねて、どこか曖昧に笑むように。リトルトイはその機械の目を閉じた。 了
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