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哲学
私の事情聴取はまだ続いている。逃げられないし、どうするか?
「ところで、あなたは忍者なんですってね。この国で忍者学校を開く気はある?」
スライム女王は私に意外なことを提案してきた。その意図は何だろう?
「私は非力で何もできないけど、この国をもっと良くしたいの。私は本気よ。幸いにも、ここには頼れる仲間たちがたくさんいるわ」
女王は私の国の王よりも王の器に思えた。私利私欲のために王の座に居座っている者たちが何と多いことか!
「国は一人ひとりの国民が作るもの。まずは国民が豊かにならなければ、国も良くならない。そのためには、皆に色々なことを学んで欲しいのよね。自分に何が適しているかなんて、実際にやってみないと分からないのだから!」
こんな王がいるとは驚きだ。スライムって実は凄い種族なのだろうか?
スライム女王は私を見つめる。
「あなたの名前は?」
「私はクノノ」
「あら、良い名前ね」
私は自然と自分の名前を名乗っていた。女王の名前はスラちゃん?
私は女王の提案に従うことに決めた。忍者学校かあ。私の妹はこの国に住んでいる。今は忍者の景気が悪い。居酒屋でアルバイトしているって言ってたっけ。どうせ暇だろうから誘ってみようかな。
私は暗殺の依頼者が誰であるか女王に伝えた。その後、あの男がどうなったのか私は知らない。
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