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想定以上に癒着があって時間がかかった。
説明を聞けば聞くほど不安にはなったが、
「これでもう大丈夫です」
医師の言葉に涙が出た。
「あの状態では腸が壊死してもおかしくなかったですし……一度自然に治ったのは奇跡です!それでもちゃんと病院に受診して下さったお陰でもうその危険もありません!」
思っていた以上に深刻な状態であったことを説明してから力強く握ってくれた医師の手。
この手が息子の危険を取り除いて助けてくれた。
やっと安堵した私と旦那は頭を下げてただお礼を言い続けた。
「お帰り……」
病室に戻ると泣き疲れて眠ってしまった息子。
トクトクと穏やかな心音を聞きながら私は両腕でまだまだ小さな我が子をしっかりと抱き締めた。
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