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「どうした…」
私はFに訊いた。
「うん…。どうもおかしいねんな…。この木の周囲…」
とFは言う。
縁側に立つ老人が、
「どうしたんや…。なんかあるんか…」
と声を掛ける。
Fは老人に、
「いや、また近いうちに来るわ…」
と言ってその庭を出た。
「何がおかしいの…」
私は坂を下りながらFに訊いた。
「空気の澱みがな…。この坂のせいじゃない気がしてな…。盛り土やってもあんまり変わらんのよな…」
Fも首を捻りながら言った。
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