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と、そこだけ聞くと嫌味なねちっこい奴かと思われるだろうが、朝飛は学年トップの成績を誇る優等生である。顔は整っており、身長も百七十五と高身長で、これもまた女子からの受けをよくしている。
が、そんな優等生もモテない要因が一つあった。それは朝飛が興味津々なものが物理学という、世間では小難しくて理解できない代物と見なされるものだということ。
しかも、その中でも量子宇宙論なんてものだから余計に、何ですかそれは、と言われて終わってしまう。明らかに普通の高校生が理解できるものではない。
「いや、まあ、そういう理由ならば、協力してもいいけど。でも、藪から棒だな。ううん。ああ、じゃあ、いいかも」
と、そんな朝飛考察をしている間にも話は進んでいた。
同じ科学部の美樹としては、この謎の電話が最も問題だ。またよからぬトラブルを拾っているのではないか。そしてまた、科学部を巻き込んで問題を起こすのではないか。
細かなことに気づく性格のせいか、朝飛はトラブルに巻き込まれやすい。そして頻繁に誰かから依頼を受ける。高校の中では便利屋さんと認識されている部分がある。
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