心が躍るのは君に

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「単独の練習には限界が有るのかもしれない」  そんな事を思ってはいたけれど、段々とその思いが募ってつい言葉にしてしまった。  手元のボールが無くなって、またゴールまで回収に向かわないと駄目なのに面倒だ。こんな寂しさを抱いた事はなかった。 「手伝うよ」  声が聞こえて振り返ると彼が居た。なんだかとても嬉しい。 「ボールは拾うから、そっちからパスがあると良いんだけどな。出来たら適当にバラけさせて」  ちょっとうるさい注文だったのかもしれない。自分でゆった瞬間に沿う思った。  けれど、彼は全く文句を言う事もなく、ボール拾いも手伝ってくれた。  練習はとても楽なことになった。
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