序章

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 梅の季節がまた、巡って参りました。英國でも、梅の香は楽しめますでしょうか?  暦の上では春だと申しますが、まだまだ寒い日が続きます。風邪をひいてはいないだろうかと、気にかかります。  私共は元気です。ご心配されませんよう。子供達の成長に驚かせられる毎日です。  優しい妻と可愛い子供達。誰もが羨むこの幸せな毎日でも、貴方を忘れられずにいます。特にこの季節には、梅の姿にも、香にも胸を締め付けられる思いが致します。  苦しんだあの日々が、今では甘やかな思い出として、心を巡るのです。  思い出します。貴方と出会う前、私は恋をしてしまいました。そして、これこそが、人生唯一の恋だと信じておりました。  理想的な恋だと‥‥
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