4.猫のイーちゃん

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「お、可愛いな」  帰る途中で駅の中のペットショップに目が止まった。普段はあまり気にしていなかった。 「本当ですね〜」  小村が微笑みながら子犬を眺めて溜息を付いた。 「どうですか、見ていかれませんか」  店員に声をかけられる。別にそこまで興味があるわけでもない。生き物を飼うのは大変だ。犬なんかだと散歩に行かなければいけないが、俺は生活時間の問題で無理だと思う。 「あ、別に大丈夫で……」 「かいやすい子もいますよ。ちょっと見ていくだけでも結構ですから」  そのまま店内へ案内される。さっきからしつこい人間ばかりだ。 「こちらのデグーちゃんなんかどうですかね」  店員はネズミのような生き物を紹介した。デグーと言うらしい。こういう生き物は夜行性で夜眠れなくなる気がするな。 「この子達は昼行性で生活リズムが合うから飼いやすいんですよ。臭くないし、糞の掃除も楽です。声が小さいから、賃貸でも飼いやすいですよ。しかも、とっても賢いんです。犬並みに賢いって言われますね」  そうなのか。少し興味が出てきた。でもまあ、飼わないだろうな。 「ちょっと抱っこしてみますか?」  少しくらいなら、抱っこしてみたい。この際抱っこしてみよう。 「はい、
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