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三回戦 開始
改めて三回戦を始めた。
まずは相手と練習だ。
そしてそれが終わったら、ラケット交換だ。
「裏裏です」
筆者が言った。
「裏です」
黒馬が言った。
ラバーは……有名なアレか。
そして反対のラバーも見せ……。
シュッ。
黒馬は一瞬だけ見せてきた。粒が見えた。筆者も相手に乗った。と言うかそういう性格なのかもしれない。
「なにかな、なにかな?おっ、粒だ!表か粒か、どっちだ?」
「……粒ですー!」
「カー!粒かー!!」
もうこの時点で結構盛り上がってた。
ラケット交換ってこんなのじゃないからね。
そしてサーブ権とコート権を選べるじゃんけんへ。
「じゃんけんぽい。あいこでしょ、しょ」
決まった。筆者の勝ちだ。勝ったらサーブを選ぶのがセオリーだ。相手はこちらにボールを渡そうとする。しかし筆者はいつも通り、
「レシーブで」
相手の手が止まる。
「レシーブ……だと!?」
筆者は楽しんでいた。多分相手もだろう。
そうして試合は始まった。
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