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「殺害……?この俺を?」
「ええ。正真正銘、あなたをよ」
私は絶対にミスはしない。そしてこれからも、ミスは絶対にしない。
「ハハハッ!何をバカなことを! 冗談はよしてくれ!」
「冗談?あなたこそ、何を言っているのか分かってる? あなたにはこれが、冗談に見えるの?」
私はスカートのポケットから、潜ませていた拳銃を取り出す。
「ーーーっ!?」
「私は冗談なんか言わないですよ?久城さん」
その拳銃を久城和輝の額に向けて突き付けると、久城は怯えたような表情を向けた。
「おい、やめてくれ!頼む……!」
「やめてくれと言われても……上からの指示なので、やめることは出来ないわ。ごめんなさいね」
私はそう伝えると、拳銃の引き金をそっと引いていく。
「頼む!何でもするから! 頼むよ!殺さないでくれ!!」
「だから……やめることは出来ないって言ったでしょ」
私の仕事は殺し屋よ。殺し屋として、この仕事を全うするのは当たり前のこと。
ボスからの指示なのだから、必ず一発で仕留めてあげる。
「覚悟はいい?久城」
「う……うわああああっ!?」
私はその後「久城、往生際の悪い男はモテないわよ?」と言って、その引き金を久城のこめかみに向かって引いたのだったーーー。
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