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「っ……まあまあ、でした……」
と途切れ途切れに答えると、ボスは「ほお……。まあまあだったのか」と怪しい笑みを浮かべながら、私を見下ろす。
「あっ、そこはダメ、です……!」
私の敏感な所に腰を打ちつけてくるボスに、私はやはり抗うことなど出来ない。
「やはり朱里は、ここが気持ちいいようだな」
「やぁっ……んっ」
ボスは意地が悪い、本当に。どこまでも私を気持ちよくする。
ダメ……。そこ、気持ちいいっ……。容赦ない感覚が襲い掛かってくる。
「ん。もっと乱れていいんだよ、朱里」
もっと乱れさせようとするボスは、さらに動きを早めて激しく腰を打ちつけてくる。
私は抑えきれない感情とその声に、思わずボスの背中に手を回していた。
「はぁ……っ、んんっ……んぁっ」
ボスとこうして身体を重ねている時が、私が一番輝く瞬間かもしれないと、自分でも思ったりした。
ボスは謎に包まれた男だけど、ボスとのセックスはイヤなことも忘れさせてくれる気がした。
「朱里、もう少しだけイクの我慢な」
「っ……」
ボスはなかなかイカせてくれない。それもそうだ。
ボスは意地の悪い男だから。そう簡単にはイカせてくれない。
「さあ朱里、思いっきりイッていいよ」
激しく続いたその欲望は、ついには終わりを迎える。 そのベッドのスプリングが、激しくギシギシと音を立てる。
「っ、朱里……!」
ボスのその大きな背中にしがみつくと、やがてギシギシと鳴っていた音は鳴り止んだ。
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