兄弟

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 今だに兄が一番の、両親に何を言っても無駄だ。    私はなんだろう、私は笑えない。  笑う事がないまま成長した人間は笑えない。  大人になって笑ったふりは得意になった。  笑えない事も最近気づいた。  自分の中では当たり前だったが、笑えない事は異常だろう。  お金で買えない物の大事さがわかる。  それが人間だって事もわかる。    幸せってなんだろう。  たぶん、貧乏でも、病気になっても、 労わりあって、時々笑い合える人がいるって事かなと思う。  お前が生意気だから悪いと、兄の声が今だに頭の中で木霊する。      どうして、これを書いていてこんなに泣けるのだろう、架空の話なのに。        -終-
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