本当のこと

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「遅いなんて! 白井さんは美人でスタイルもいいし性格もいいんですよ、すーぐ相手も見つかりますって!」 「あはは、そう簡単にいくといいんですけどね。まあ、まずはこの家を出たあとの引っ越し先を探すところからです。あまりここから離れたくはないんですがね、見つけないと……」  そう眉を下げて白井さんが言った時だった。部屋に大きくインターホンの音が鳴り響いた。三人で顔を上げる。白井さんは不思議そうにしながら立ち上がり、廊下を駆けて行った。私は隣に座っていた水城さんに聞いてみる。 「誰ですかね、もしかして厚化粧ババアでしょうか。警察から事情聴取されて、逆恨みして来たなら」 「呼び方がレベルアップしてるね。どうだろう、一応僕たちも行ってみようか。道子さんか、あともう一人心当たりがあるんだけど」  そういいながら水城さんは立ち上がり部屋から出ていく。私も慌ててそれを追い、隣に並んだ。 「心当たりって?」 「植木鉢が落ちてきたことを、ある人に報告しておいたからね」 「ある人って」
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