6・沙希24歳、2月14日

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 昨日ブーケを作りながら、わたしの頭のなかに浮かんでいたのは、これまで裕生と過ごしてきた日々の、さまざまな場面だった。  不安そうにソファーに座っていた、5歳の裕生。  泊まりにきたとき、お母さんを想って、夜中に涙をこぼしていた裕生。  態度は冷ややかだけど、いつもそれとなく励ましてくれた裕生。  感情を爆発させて、わたしに気持ちを伝えてくれた……裕生。  一緒にいたい。  離れられない。ぜったいに。  この気持ちに嘘はない。  それだけで充分なんだ。  スグ先輩が言っていたとおり。  
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