7・わたしのブルーバード

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「じゃあ……これが沙希の返事ってこと?」  わたしは裕生の瞳を見つめながら、大きく頷いた。  そして、はっきり言った。 「うん、いっぱい待たせてごめん。わたしも、裕生が好き。ずっと一緒にいたいのは、スグ先輩じゃなくて裕生だった。やっと、そのことがわかったから」  裕生はチョコの包みを手にして、しばらくそれを見つめていた。    なんか……言ってくれないのかな。  で、どうすればいいんだろう、この後…… 間がもたなくなったわたしは、急須にお湯を注ごうとポットのボタンを押したけれど、空になっていた。 「あっ、お湯なくなったね。沸かしてくる」  あたふたとキッチンに行き、ヤカンに水を入れ、コンロに火をつけた。    そのまま、お湯が沸くのを待っていると、裕生が近づいてきて、後ろに立った。 「嬉しすぎると、感覚って麻痺するんだな。なんかまだ実感が湧かない。気が遠くなるほど待ってたのに」 「だよね。わたしも……あっ」 裕生はそっと両腕をわたしの腰に回すと、自分のほうに引き寄せた。 「こうすれば、実感が湧くかもな」 「裕生……」
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