7・わたしのブルーバード

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 あっ、また、動悸が……  背の高い裕生に、すっぽりと(くる)まれるのは、言いようもなく心地良くて、気が遠のいていきそうになる。 「沙希……」  そう言って、わたしの髪にそっとキスを落とす。 「やっと、おれのところに来てくれたんだな。やっと……」  「うん」 「こっち向いて」  裕生はわたしを前に向かせると、頬に唇を寄せた。    そして、いったん唇を離すと、わたしの目をのぞき込んできた。 「キス、してもいいか?」  ゆっくり頷くと、彼は顔を傾け、ゆっくり唇を寄せてきた。  はじめはついばむように短いキスを繰り返していたけれど、そのうち、わたしの唇を舌でまさぐりはじめ、ギュと結んだ唇をこじ開けてきた。  そして、彼の舌が口に侵入してきた。 「あっ、ん」  わたしは思わず声をあげて、裕生を突き放してしまった。
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