7・わたしのブルーバード

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 ……何を隠そう、ファースト・キスなのだ、これが。    もちろん、さっきみたいなキスがあることは知識として知っていたけれど、実際にされたら、あまりに生々しくて、かなりびびってしまった。   「嫌か?」  と恐る恐る訊く裕生。  そのとき、やかんがピーっと大きな音をたてた。 「ち、違うけど。お湯、沸きそうだったから……」と言い訳しつつ、隣の部屋へ。  わたしはお茶を入れ、ベッドに背をあずけて飲みはじめた。  ちょっと息をつかないと、身が持たないんだけど。  でも、裕生か肩が触れ合うほど近くに座っているから、やっぱり落ち着かない。 「沙希……」  と呟き、わたしの手から湯呑みを奪いとると、肩を抱き寄せて、髪の毛を撫でてきた。  でもでも、わたしとしては……  まだ、この状況にまったく慣れることができないでいた。  全身がソワソワして、体温が急上昇している感じがする。
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