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翌朝。
裕生は先に起きていた。
シャワーを浴びたようで、まだ髪が濡れている。
しかも、タオルを首にかけているけれど、上半身は裸のまま。
その姿が、男の人に対する言葉としてはふさわしくないかも知れないけれど、ドギマギするほど色っぽくて、目のやり場に困ってしまう。
裕生はわたしのそばに来て、額の髪をよけると、そっと口づけた。
「おはよう」
「お、おはよう」
「大丈夫か?」
「何が?」
「いや、その、昨晩、俺、夢中になっちゃったから。かなり無理させたかなと思って」
とたんに、昨晩のあれこれが頭に登ってきて、いたたまれない気持ちになった。
「わたしも、シャワー浴びてくる」
起き上がると、自分があられもない格好をしていることに気づいて、慌ててシャワールームに駆け込んだ。
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