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「まあ、飲んで忘れるしかないだろ。じゃんじゃん飲めよ。つぶれても俺が連れてかえってやる」
「うん、ありがと。持つべきものは隣に住んでる幼なじみだね」
わたしが笑いかけると、裕生は少し困ったように口元を歪めた。
それから、食べて飲んで、でもさすがにつぶれるまでは飲まず、歩けるうちに家路についた。
わたしたちの家は隣同士。
幼稚園のころ、裕生が越してきた。
そのころ、わたしはまだ年中さんだったけど、彼が引っ越してきた日のことは、不思議なほどよく覚えている。
友だちのなっちゃんの家から帰ると、玄関に見たことのない靴が置かれていた。
そしてリビングに行くと、知らない男の子が、ソファーにちょこんと座って、棒付きアイスを食べていた。
「沙希、おかえり。裕生くんよ。今日からお隣で暮らすことになったのよ。幼稚園も同じだから仲良くしてあげてね」
「ゆうせい……くん?」
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