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雨宿り
時はリポポがダムに向かう少し前に遡る。
「お母様、島を貸して貰いたいのだけど…」
「島!?」
「どこかで浮かんでいるお母様の島よ」
「ああ~。しばらく行っていないから忘れていたわ。どうするのか分からないけど、ぜひ使ってちょうだい。管理人に連絡先しておくわ」
「ありがとう」
リポポが立ち去った後、ルリリはどこかに連絡している。
「もしもし、カリリ?」
「はい。左様でございます」
「こっちに島を持って来てくれる?」
「かしこまりました。お安いご用で!」
その日、不思議なことにある国の領土だけ雨は降り止んだ。その一方、その隣の国々では、空から滝のような雨が降って来たそうな。まるで空に土地があり、天空の滝が現れたかのように…。
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