ご苦労さま

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ご苦労さま

「おまえの体をよこせ」 大男はそう言った。冗談には聞こえなかった。こいつはきっと憑依系の能力者だ。自在に体を乗っ取ることのできる能力を持つ者だ。 「そう簡単には渡せないわね…」 想像するに、憑依系の魔法使いなり呪術師は本体をどこかに隠して攻撃している。それはきっとこの近くだ。だからこの辺り一帯を吹き飛ばせば、そいつは死んじまう。 「ということでご苦労さん」 あたしは足元の核ミサイルの弾頭を破壊した。核ミサイルなど、そこら辺にごろごろ転がっているじゃないか。ああ、綺麗な花火が、またあがった。 炎と煙が収まったころ、といってもそいつは何日もかかったが。
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