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「もうしません!」って、謝っても許してもらえないだろう。
それに一度やった事だから信じて貰えないだろうし。
すぐにでも、あの写真をばら撒かれて色々なレッテルが貼られてしまうかもしれない。
せっかく、楽しく過ごしていた大学生活も⋯⋯
もう、終わりだ。
私の頭にBAD ENDと言う文字が浮び上がる。
この後の事を想像すると辛くなった。
私は、手を握りしめてギュッと目を瞑る。
するとアキラは俯いた私の顎をグイッと持ち上げた。
強制的に見上げさせられた私の目に、さっきの冷たい瞳とは違う、どこか悲しげに見えるアキラが映った。
意味が分からない。
悲しいのはこっちの方なのに、どうしてアキラがそんな目をしているの?
親指で唇の形を確かめるようになぞられると、私の顔にアキラの影がゆっくりと落ちてくる。
そして唇を塞がれた。
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