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しかし改めてトイレを見ると、怖い。
「近くで待っていようか?」
私の様子から察してくれたのか、男の子は穏やかにそう言った。トイレの前で待たれるのも恥ずかしい気はしたけど、それより一人は怖かった。私は素直に頷いた。
トイレから出ると、男の子は約束通り、ベンチに座って私を待っていてくれた。
「あの、本当にありがとう。夜の森ってすごく怖くて、不安だったから、いてくれて助かった。」
少し冷静さを取り戻した私は男の子にお礼を言った。
「夜の森ってきれいだけどなあ。」
男の子の言葉に私はポカンとした。
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