月あかりのすみれの花と初恋と。

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しかし改めてトイレを見ると、怖い。 「近くで待っていようか?」 私の様子から察してくれたのか、男の子は穏やかにそう言った。トイレの前で待たれるのも恥ずかしい気はしたけど、それより一人は怖かった。私は素直に頷いた。 トイレから出ると、男の子は約束通り、ベンチに座って私を待っていてくれた。 「あの、本当にありがとう。夜の森ってすごく怖くて、不安だったから、いてくれて助かった。」 少し冷静さを取り戻した私は男の子にお礼を言った。 「夜の森ってきれいだけどなあ。」  男の子の言葉に私はポカンとした。
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