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すべては自分の撒いた種だ。
小学生のころの理香を嫌う無自覚なオレの態度が、いま現在、昭兄から恋人を紹介してもらえないという結果を招いている。
二人が付き合っていることを知っていれば、こんな勘違いをしなくて済んだのだ。
「じゃあ、夏生くんが好きなのって、志信なの?」
あっけらかんと理香に尋ねられて、オレの体は凍りついた。
三人の視線が自分に突き刺さる。
なにこれ。
ここで発表しないとダメなことなの?
というか、この状況おかしくない?
なんで深夜の火薬庫前に、用もない人間が四人も集まってるんだ。
おかしいって。おかしいおかしい、いますぐ帰ろう。
不自然なタイミングで回れ右をした直後、志信に首根っこを引っとらえられる。
「言え、昭彦の前で俺が好きだと言いやがれ」
「いやだ、言わない」
うしろから長い腕でギュッと抱きつかれ、真っ赤になって暴れるオレを、理香のとなりの昭兄が仏のような笑顔で見守っていた。
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