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普段はいじわるな志信が、ベッドの中ではものすごく優しい。
好きにしていいから、って言っても、いちいち気遣いしてくれる。
「ん……、もう」
「痛い?」
しゃべってもまともな声は出てこないから、首を横にゆらすことで答える。
志信は、昨日のことを反省しているのだと言った。
手首を拘束されたオレは泣きそうな顔で志信を見上げていたらしく、そういう顔をされるとさらに暴走してしまいそうになるから、甘々に優しくして、オレが怯えないよう気持ちのいいことだけをするのだと。
怯えた顔をすれば、志信は理性を手放してくれるだろうか。
長い指に体の内側の粘膜をこすられながら、オレは朦朧としながら思った。
はじめは一本だった指が、いまは二本。中でくるくる回したり、一点に圧力をかけてゆらしたり。
色んな場所に触れては、オレの反応を見る。
時間が過ぎてゆくにつれて、志信はオレの気持ちのいい場所を、的確に把握していった。
「ぁー……、もう、し、のっ」
「なに?」
「もう……、んっ」
「もう?」
わかってるくせに。
「なに? ちゃんと言ってみ?」
優しいって思ったの撤回。
やっぱり志信はいじわるだ。
「いれて、よ」
「なにを入れてほしい?」
そして変態だ。
でもそんなエロエロなことを王子様みたいな顔で言うのだから、困る。
首をかしげながら、空いた手でツンと尖った乳首をさわってくるから、もうオレはやけくそで志信の頭をつかんで引き寄せ、耳に直接、入れてほしいものとやらを囁いた。
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