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魔女の国のしきたり
妖精は、怒りをこめて、大きな瓶をテーブルの上にドンと置いた。
「薬草リキュールよ。
うちの秘伝のやつ。飲んで!
それで出て行って!
道は元に戻っているはずよ」
オルロフは、おずおずと聞いた。
「君の国は・・不思議だな。
愛情を持たないで・・
その交尾する・・のか?」
妖精の瞳は、怒りに満ちているのだろう。
輝きを増している。
妖精の口調は、社会の授業になった。
「私たちはね、秋の収穫が終わると交尾をするの。
春には、子どもがうまれるから。
愛情ってなに?
交尾は義務よ。納税と同じ。
国民のね。
国を維持するためには、必要なことなの」
「ものすごい、カルチャーショックだ。
俺の国と全然違う」
オルロフは、口に手を当てた。
「私こそびっくりだわ。
グスタフは春の子も、夏、秋、冬の子もいるって聞いて。」
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