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グスタフ皇国のしきたり
妖精の笑顔が見られるなら、どんなことだってできる・・やる。
「君さえよければ、俺が連れてってやるよ。
美しい場所も、たくさん知っている」
「本当に?」
「誓うよ」
「それに君の気持ちもわかる。
全然知らない相手と・・
つまり交尾をしなくてはならないなんて、俺だって嫌だ。
義務っていうのがおかしいよ。」
「・・あなたっていい人ね」
エリーゼが花のように笑った。
本当にきれいだ。オルロフは見とれた。
髪の金が、ろうそくの明かりでキラキラ光る。
「みんな言うのよ。当たり前の事だからって・・・
でもこれからの事を考えると不安で・・
不安をまぎらすためのお薬なの。これは・・」
妖精は、薬草リキュールをつぎ足し、飲んだ。
その様子を見て、オルロフは言った。
「そんな時は俺たちの国では「ハグ」をするんだ。
怖い時とか、心配な時。
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