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オルロフは、指示された部屋のドアを開けた。
女の子の寝室だった。
ロートアイアンで細工された小さなベッドには、白いレースのカバー。
同じ仕様の、細かい銀の楕円形の鏡。
小さなテーブルにはピンクの花が生けてある。
床には毛足の長い白いラグ。
窓には、レースとピンクの花柄のカーテンがかかっていた。
そして花の香り
ラベンダーがかすかにする。
「妖精の寝床か・・」
オルロフは微笑んだ。
かわいらしい。
「早く着替えたらこっちに来て!」
妖精はドアをガンガン叩く。
まったく、強い。
オルロフは、毛布をかぶり、濡れた衣服を手に持ち部屋を出た。
「暖炉の前に広げておけば、すぐに乾くから!」
妖精は、命令口調だ。
オルロフは、それに従った。
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