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妖精は薬草リキュールを、コップについだ。
オルロフは、コップを受け取り、一口飲んだ。
薬草の匂いが強いが、とろりと甘い。
アルコール度数は、かなり高いのだろう。
妖精は、暖炉の火をおこしながら言った。
「1年中発情って、おかしいわ」
「誤解の無いように、言っておきたいが・・・」
オルロフはゆっくり言った。
「俺たちは「愛の儀式」っていっている。
こどもをつくることだけが、目的ではないんだ」
妖精は、オルロフの側に立った。
火かき棒を持っている。
危険だ。
「えー、なにそれ、じゃあ何のために交尾をするわけ?
消耗するし、時間の無駄でしょ」
妖精は、かなり合理的な思考をする。
どうしたら、この妖精に理解させることができるのだろう。
オルロフは考えていた。
「本当に好きな相手と愛を確かめ合う、
すべてをわかちあう・・喜びだ」
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