同窓会に行ってきます【凌太郎×結花】

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同窓会に行ってきます【凌太郎×結花】

「結花ちゃん! 会うのは久しぶり~!!」 高校を卒業して一年半と少し。 千里とはしょっちゅう連絡を取りあってるけど、そのほかの元クラスメイトとは卒業式以来の再開だ。 大学二年になった冬、東京のど真ん中の繁華街で同窓会が開催されるというので、千里と待ち合わせて参加した。 「千里! 元気にしてた?」 何かあるたびにメッセージのやり取りをしているし、お互いに近況はわかってる。でも実際に会って顔を見るのは…何か月ぶりだろう。 私は大学近くに引っ越しちゃったから、今は家も遠いし… 中間地点までなら、お互いに30分移動すれば会えないことはないんだけど、やっぱり勉強も忙しいしで、おしゃべりしたいというだけの理由で会うのは難しい。 高校三年間、会わなかった日数を数えた方が速いくらい、私と千里は一緒にいた。もちろん部活の時間と授業の時間がほとんどだから、おしゃべりしてたのはほんのちょっとだと思うけど、でも千里の姿が全然見えない日々に、大学入学当初はかなり戸惑ったのを覚えてる。 その代わりに凌と過ごす時間はものすごく長くなったけれど、やっぱり気の合う女の子と一緒にいられると安心するというか。 高1の時に翔さんがもう一人同級生の女子マネを見つけろって指示を出してくれたのが、本当に正解だったんだなぁって思う。 開始時間に間に合うように駅で待ち合わせてるから、地図を確認しながら移動する。 「結花ちゃん、澤田先輩に止められたりしなかった?」 千里がそんなことを聞いてくるから、思わず笑ってしまった。 「ううん、普通に『行ってらっしゃい』って。 内心しょげてるのは丸わかりなんだけどね。ノンアルコールって書いてくれてあったし、早めに戻ればいいかなと思って」 千里に始めから誘ってもらってたから、二人で一緒に行くって言ったのも安心材料になったかもしれない。 凌は、私のことを必要以上に束縛したくないってしょっちゅう言ってくれてる。きっと、オケにもブラスにも入らずにサッカー部のマネージャーを選んだ私に対して、どこかでまだ申し訳ないと思ってくれているのかもしれない。 私が十分考えて選んだ道だから、全然構わないのにね。
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