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「…あ…」
口の奥で、凌がドクンと脈打ったのを感じる。
凌が迷ってるのがわかるから、逆に両手で根元を包み込んだまま入る限り喉の奥まで飲み込んだ。
「結花…」
一瞬の後、口の中でエグい味が破裂する。
「…クッ…」
むせないように気を付けながら、そっと口からそれを抜き出す。
髪に指を絡めるように私の頭に手を乗せた凌が、珍しく離れない。
口からは凌のものがこぼれ…とんでもないことになってる。
バスルームだから…まだよかったけど。
コックから出した水を手で受けて、軽く口元をゆすいでいたら、スリッと胸元になにかが触れた。
「…え?」
視線を戻すと…大きくて固いままのものを片手でつかんで、凌がそれを私の胸にそっとこすりつけてくる。
「ごめ…結花…」
罪悪感にさいなまれながらも止まらない…っていう表情。
私は別に…どこも嫌じゃないし。もうここまで来たら、最初の羞恥心なんか吹っ飛んじゃってる。
すべすべ同士で気持ちいいし。
「…いいよ」
そう囁いて、凌が望む位置に身体を入れてあげた。
凌となら、なんだってしてみたいと思うし…
凌のしたいことは、特に性的なことは、全部私が独占するって決めてる。
今までされたことはないし、してほしいと望まれたこともないけど、多分こういうことだろうと思う程度の知識は持ってる。
バスルームに入ってから凌のことばかり可愛がってあげてるから…私の方は全然準備ができてないはずなのに、身体が熱くなってるのもわかる。
もう、この部屋に入ったときから私の身体は凌に抱かれることを期待していて、勝手に準備を整えてるんだ。
自分がそんな風に感じるのを受け入れるのに、ずいぶん時間がかかった。
恥ずかしがって凌のことを困らせたり、悩ませたりもしたと思う。
でも、楓さんと話すようになって、少し吹っ切れた。
凌が望むから受け入れるだけじゃない。
私自身が、凌とそういうことをしたいんだって。
だから、そんな気持ちも少しずつ態度に出して凌に伝えられるようになりたいと思ってる。言葉ではちょっと、言えなそうだから。
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